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Qualcomm、携帯端末向け新チップを発表

米QUALCOMM Inc.は、45nmのCMOSプロセスを用いることで集積度を大幅に高めた携帯電話機向け1チップICのシリーズ「QSC(QUALCOMM Single Chip)」の3品種を開発したと発表した。

いずれも最大動作周波数が600MHzの「ARM 11」をアプリケーション・プロセサ・コアとして備えるデュアル・コア構成。UMTSおよびHSPA+に対応する「QSC7230」、CDMA2000 1xEV-DO Rev.Bに対応する「QSC7830」、そして両方の機能に対応した「QSC7630」がラインナップされる。

世界各国の周波数帯に対応したCDMA2000もしくはUMTSの送受信機能のほかに、BluetoothやFMチューナ、GPS受信機能まで1チップに組み込んでいる。デジタル・ベースバンド回路のみならず、アナログのRFトランシーバ回路、さらにアプリケーション・プロセサ機能まで集積している。

HSPA+では下り方向で最大10.2Mbps、上り方向で最大5.76Mbpsのデータ伝送が可能。EV-DO Rev.Bでは下り方向で最大14.7Mbps、上り方向で最大5.4Mbpsに対応する。

対応する周波数帯は、CDMA2000が、450MHz、700MHz、800MHz、850MHz、1.5GHz、1.8GHz、1.9GHz、2.1GHz、2.5GHzなど。UMTS(W-CDMA)では700MHz、800MHz、850MHz、900MHz、1.5GHz、1.8GHz、1.9GHz、2.1GHz、2.6GHzなど。GPRSでは900MHz、1.8GHz、850MHz、1.9GHzに対応する

このほか、500万画素のカメラ機能やVGA表示、三次元グラフィックス対応などの機能を搭載する。

パッケージサイズは、いずれも12mm×12mm。チップのサンプル出荷は、2008年第4四半期の予定。

<コメント>
QUALCOMMのチップはauの携帯電話で採用されている。より小型でより多機能を詰め込んだチップを搭載した携帯電話はますますPDAに近いものとなっていくだろう。チップの出荷予定からすると、2009年以降のモデルで採用されると見られる。

関連リンク:米QUALCOMM Inc.の発表リリース

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