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松下、バイオテクノロジーによる大容量メモリーデバイスにつながる技術を開発

松下電器産業は、寒川誠二教授(東北大学)、原正彦教授(東京工業大学)、冬木隆教授(奈良先端科学技術大学院大学)、柳田敏雄教授(大阪大学)と共同で、半導体特性を阻害するナトリウムイオン等のアルカリ金属イオンを含まないフェリチンタンパク質を用いた半導体製造プロセスを開発したと発表した。

これにより、従来の半導体プロセスでは困難である超微細(1桁台のナノメートルレベル)構造の半導体が形成できるため、切手の大きさで1TBの記憶容量を持つ超大容量メモリー等の開発に弾みがつくと期待されるとしている。

フェリチンを人工的に化学合成することは非常に困難であるため、生体内から抽出する方法が一般的だったが、生体内のフェリチンは、生命活動に不可欠なナトリウム等のアルカリ金属イオンを多量に含んでいるため、半導体デバイスの動作を不安定にし、これを除去することが課題になっていた。

本開発のプロセスでは、フェリチン構造を維持したまま、アルカリ金属イオンを百億分の1のレベルに除去することが可能になりその結果、トランジスタの動作状態が安定し、正確にデータを記憶させることができるため、より信頼性の高いナノ構造半導体が作製できるようになったもの。

<コメント>
一読しただけでは理解、把握しがたい内容ではあるが、技術応用例として切手サイズの1TBメモリが挙げられており、プレーヤーへの適用にも期待したい。

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