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富士通、LTEのフィールド実験で120Mbpsを実現

富士通および富士通研究所は、エヌ・ティ・ティ・ドコモ(ドコモ)と共同で、総務省が2008年に創設したユビキタス特区札幌市地域において、高速大容量無線通信を実現する基幹技術である4×4 MIMO(マイモ)を用いたLTE(Long Term Evolution)フィールド実証実験を実施、札幌市の市街地環境において120Mbps(帯域幅:10MHz)の高速伝送を実現したと発表した。

富士通と富士通研究所は、2006年にドコモがLTE無線基地局装置の開発・製造メーカーとして選定、基地局送信および移動局受信にそれぞれ高速大容量無線通信を実現する技術(4×4MIMO)を適用し、下りリンクにおいてセクタあたり300Mbps(20MHz帯域)伝送能力を有する3セクタ構成のLTE基地局装置の試作に成功している。

今回のフィールド実験では、札幌市の市街地環境においてドコモの実験局を用いたLTEの伝送実験を行い、下りリンクにおける4×4 Pre-coding MIMOのスループット特性を評価し、測定したコースで、最大120Mbps(帯域幅:10MHz)のスループットが得られることを確認したもの。

これはLTEの最大帯域幅20MHz換算で、最大240Mbpsのスループットに相当し、屋外伝搬環境で安定したスループットを実現する上で、MIMO多重数の適応的な切替えが有効であることも確認したとしている。

今回の実験成果は、富士通が開発中の無線基地局装置からコアネットワークシステム、端末装置までのトータルなLTE商用システムとして活用して行くとしている。

<コメント>
2010年以降のサービス開始とされている3.9Gで採用されるLTE技術も順調に開発が進められている模様。リリース内では最大240Mbpsとされているが、帯域幅を20MHzにした場合と但し書きがあるように、総務省の意向として最大4社に3.9G免許を交付するために20MHzの帯域幅は与えられる見込みは少なく、10~15MHzが相当と見られている。

関連リンク:富士通の発表リリース

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