トップページ»技術情報»蘭Philips、機器筐体向けカラー電子ペーパー「e-skin」を発表

蘭Philips、機器筐体向けカラー電子ペーパー「e-skin」を発表

オランダPhilips Researchは、電子機器の筐体表面向けに「e-skin」と呼ぶカラー電子ペーパー技術を発表した。

e-skinは2層から成り、着色した粒子を液体の中で移動させる「電気泳動方式」の電子ペーパー技術。真っ黒な状態、透明な状態、カラー表示の状態に切り替えることができる。垂直電界方式ではなく、横電界で粒子を移動させる方式を採用している。

1つの層にはシアン(C)と黄色(Y)の粒子、もう一つの層にはマゼンタ(M)と黒色(K)の粒子を閉じ込め、この2層の下に反射板を設けている。電界を制御し、すべての粒子を画面端の電極の下に移動させると透明な表示になり、粒子を画面内に拡散させると黒表示になる。それぞれの粒子の位置を制御することでカラー表示も可能になる。

e-skinの最初の用途は、携帯型音楽プレーヤーや携帯電話機の筐体の色を自在に変えるといった小型機器向けを想定しているが、壁や窓などの大面積の個所も含めて幅広い応用分野があるとしている。

<コメント>
電子ペーパー技術というと、電子書籍デバイスが話題となっているが、このe-skinはかなり趣が異なり、画面全体がひとつのドットになっているかのように色を変えるというもの。確かに筐体の外側に電子ペーパーを配した携帯電話も登場しており、ガジェットのカラーが変更できることのニーズは感じられる。ただ、画像や文字などが表示できるわけではないので、使い方には工夫が必要となるだろう。

関連リンク:オランダPhilips Researchの発表リリース

【広告】

コメント&トラックバック

トラックバックURL:http://www.emd.gr.jp/2009/12/22/1149/trackback/