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標準化団体DECE、デジタルコンテンツ配信の標準化状況を公表

Digital Entertainment Content Ecosystem LLC(DECE)は、同団体が策定中のデジタルコンテンツ配信などで利用できる標準化作業の状況を公表した。

今回発表されたのは、標準ファイル・フォーマット「Common File Format」の仕様で合意したこと、「Digital Rights Locker」サービスの運営ベンダーを選んだこと、利用できる「Digital Rights Management (DRM)」ソリューションとして5つを選んだこと。

「Common File Format」は機器メーカーやコンテンツ配信事業者などに幅広くライセンスする予定で、インターネットや携帯電話、IPTVなどを介して配信されるいずれのデバイスでも再生できるため、“Buy Once, Play Anywhere”を実現できるとしている。

「Digital Rights Locker」サービスの運営を担当する事業者として、クラウドによる認証サービスを提供している米Neustar, Inc.を選び、複数のサービスでコンテンツの権利情報を連携するためのAPIを今後公開する予定としている。

DRM技術では、米Adobe Systems Inc.の「Adobe Flash Access」、Open Mobile Allianceの「CMLA-OMA V2」、Marlin Developer Communityの「Marlin DRM」、米Microsoft Corp.の「PlayReady」、米Widevine Technologies, Inc.の「Cypher」の5つを選び、新たなDRM技術を開発することを避け、これらから選択して利用できるようにした。

技術仕様の正式版は2010年前半にも公表される予定。

また、2009年中にDECEの新しいメンバーとして、Adobe、Ascent Media Group、CableLabs、Catch Media、Cox Communications、DivX、DTS、ExtendMedia、Irdeto、Liberty Global、Motorola、Nagravision、Netflix、Neustar、Nokia、Rovi、Secure Path、SwitchNAP、Tesco、Thomson、Zoranの21社が加わったことも公表している。

<コメント>
メンバーからは、ほぼ動画配信を念頭に置いているものと思われるが、オーディオや静止画もまったく無視されているようでもない。「Digital Rights Locker」サービスは、ユーザーの購入履歴を共有することで異なるサービスやデバイスで同じコンテンツを楽しめるようにするものと見られ、サービスの実現が可能ならば大いに期待したいところ。

関連リンク:Digital Entertainment Content Ecosystem LLCの発表リリース(PDF)

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