ソニー、AV機能を充実したPND “nav-u” 「NV-U35」発売

ソニーは、高性能なカーナビ機能に加え、ボディに防滴仕様を施し、自転車での使用に適したルートを案内する「自転車ナビ」や速度や距離、経過時間などの走行情報や消費カロリーを測定・表示するサイクルコンピューター機能を搭載したパーソナルナビゲーションシステム“nav-u”（ナブ・ユー）『NV-U35』を2010年3月13日より発売すると発表した。

3.5型（320×240ドット）のタッチパネル式TFTアクティブマトリックス液晶ディスプレイとメモリースティックDuoスロットを備え、カード内の映像や音楽、静止画ファイルの再生に対応する。

対応音声圧縮規格は、MP3（サンプリング周波数：32/44.1/48kHz、ビットレート：32kbps-320kbps、可変ビットレート（VBR）対応）、ATRAC（同44.1kHz、同48kbps-352kbps（66、105、132kbpsはATRAC3））、ATRAC Advanced Lossless（同44.1kHz、同64kbps-352kbps（132kbpsはATRAC3 base layer））、WMA（同44.1kHz、同32kbps-192kbps、VBR対応）、リニアPCM（同44.1kHz、同1,411kbps）、AAC（同8/11.025/12/16/22.05/24/32/44.1/48kHz、同16kbps-320kbps、VBR対応）、HE-AAC（同24kHz、同32kbps-144kbps、VBR対応）。

対応動画圧縮規格は、AVC Baseline Level 3形式（拡張子：mp4、m4v）、MPEG4 Simple Profile形式（拡張子：mp4、m4v）、VC1 Simple Profile形式（拡張子：wmv）、VC1 Main Profile形式（拡張子：wmv）、いずれも最大ビットレートは3Mbps（ピーク時6Mbps）、最大フレームレートが30fps、最大画サイズはQVGA（320×240）、音声はAAC、WMAとなっている。ソニー製ブルーレイレコーダーとUSBケーブルで接続することで、録画した番組を「nav-u」内の”メモリースティック PRO デュオに転送できる。

JPEGの静止画表示にも対応し、1W出力のモノラルスピーカーを内蔵するほかに外部音声出力端子（ステレオミニジャック）を搭載。ヘッドホンでも音楽や動画の音声を楽しむことができる。

JIS（日本工業規格）の防水保護5等級に準拠した構造により、防滴仕様を実現しており、車や徒歩向けのモードに加えて、自転車走行に適したルートをガイドする「自転車ナビ」を搭載した。GPS情報を使って、速度や距離、経過時間、消費カロリーなどの走行情報を表示するサイクルコンピューター機能も搭載し、自転車への配線なしでサイクリング時の走行情報を測定、表示ができる。

走行時は画面をオフし、音声のみでルート案内をすることで、従来の省電力モード比約183％、約11時間の連続使用を可能にした「スーパースタミナモード」も搭載している。

外形寸法は幅112×高さ79×奥行17.8mm、重量は約176g。

カラーバリエーションは、ブラック、ホワイト、オレンジの3色。価格はオープン。

＜コメント＞
数年前からカーナビゲーション市場にPND（Portable Navigation Device）と呼ばれるジャンルの製品が登場している。元々は海外から盗難防止の意味も含めて取り外しできるカーナビとして登場したが、国内市場では高機能多機能化が進んでおり受け入れられないとされていた。そこで国内では取り外したあとの歩行時のナビゲーションなども追加することで市場を形成してきた。今回の製品は画面を小さくしながら昨今のエコロジーの意識や健康志向も背景とした自転車ブームに対応しながら、より身に付けるデバイスという位置づけをAV機能を充実させることで図っているように見られる。このサイズのデバイスは既に携帯電話や携帯プレーヤー、スマートフォンがあり、同様の機能を備えるものもあるが、PNDも展開の仕方によっては、これらの一角を形成することになるかもしれない。

関連リンク：ソニーの発表リリース