国際レコード産業連盟(IFPI)は2000年の世界の音楽ソフトの販売統計を発表、数量ベースで1.2%減の35億ユニット、金額ベースで1.3%減の359億米ドルとなった。
IFPIは大手レーベルを含む70ヶ国、1400社以上の音楽ソフト会社で構成される業界団体。
地域別で見ると世界市場の38%を占める北米では数量ベースで4.7%、金額ベースで1.5%の下落となった。特に減少傾向にあったシングルCDは39%の大幅な下落となった。
この要因として無料音楽交換サービスの影響を指摘している。
他の地域では金額ベースでヨーロッパが1.3%の伸び、アジアが4.4%の下落、ラテンアメリカが1.0%の下落となっている。
ヨーロッパの一部でも下落傾向が見られ、この要因にはCD-Rなどを利用した違法コピーによる海賊版の存在を挙げている。
ちなみに日本市場は数量ベースで2.5%の伸びを示したものの、低価格なコンピレーションアルバムが中心だったことから金額ベースでは4.5%の下落となっている。
<コメント>
元々違法コピーを取り締まる側の国際業界団体らしく、オンラインミュージックという新たな驚異の影響を指摘することは団体の目的ともいえる。
そのためここに出てきた数字が本当にオンラインミュージックだけの影響を示しているかは多少割り引いて考える必要があろう。ただ、市場全体の傾向は参考になる。
関連リンク:IFPIの発表リリース |