2001/07/01
日本レコード協会、Napsterに権利侵害ファイルの削除を要求
 
 社団法人日本レコード協会は、国内レコード各社がNapsterのサーバー上に掲載されている、それぞれの会社の権利が侵害された音楽ファイルの削除手続きを開始したと発表した。

 これは、アメリカにおけるNapster訴訟において、「レコード会社が侵害を受けた音楽ファイル名を特定して通知すれば、Napsterはそのファイルをサーバー上から削除しなければならない」との判決が下されたことに基づくもの。
 日本のレコードに関する実際の通知手続きは、まずレコード会社がSongbird(ソングバード=Napsterのサーバー上のファイル検索ソフト)を利用して侵害を受けた音楽ファイルのリストを作成し、日本レコード協会がそのリストの提供を受ける。 日本レコード協会は、これをIFPI(国際レコード産業連盟)及びRIAA(アメリカレコード協会)に送付し、両団体がそのリストをNapsterに送付する。
 Napsterは判決に従い、送付されたリストを受領した日から3営業日以内に侵害ファイルをサーバー上から削除しなければならない。

 既に日本レコード協会では最初の通知分として、9社から提出を受けた9,897件の権利侵害音楽ファイルのリストをIFPIとRIAAに対し、それぞれ6月21日と27日に送付したとしている。
 この9,897件のうち、アメリカの訴訟当事者となったメジャーレーベルの関連会社分(ユニバーサルミュージック、ソニー・ミュージックエンタテインメント、ワーナーミュージック・ジャパンのファイル5,718件)をRIAAに、 それ以外の会社分(ビクターエンタテインメント、徳間ジャパンコミュニケーションズ、フォーライフ、バップ、エイベックス、トライエム、のファイル4,179件)についてはIFPIに送付された。

 日本レコード協会には現在23のレコード会社が所属している。上記以外の会社も同様の削除手続きを、順次実施していく予定としている。

<コメント>
Napsterで交換されていた楽曲には日本のものも少なからず含まれていた。今回の削除要求は判決に沿ったものとは言え、対応が後手に回ったことは否定できず、 Napster自体がメジャーレーベルのもとで有料サービス化を目指している現状では意味がないという指摘もある。

関連リンク:日本レコード協会の発表リリース
 
 
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