NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、インターネット上でのコンシューマとサービス事業者間のネット取引を、ICカードを用いて極めて安全性が高く、しかも使い勝手よく実現できるセキュリティプラットフォームサービス「セーフティパス」を2001年11月1日から提供すると発表した。
「セーフティパス」のユーザーは、NTT Com、サービス事業者が配布したICカードを用いてインターネットにアクセスする。
これにより、金融、流通、ディジタルコンテンツ、教育等のネット会員制サービス事業者は、アクセス者が正しく会員本人であることを保証(本人認証)されるとともに、会員との間に高セキュリティの汎用暗号路が設定され、取引情報のセキュリティを保つことができる。
ユーザーは、セーフティパス加盟のサービス事業者とのネット取引において、他人が自分に「なりすます」不正行為の心配がなくなるだけでなく、「セーフティパス」が提供する、注文方法が簡便で個人情報漏出の不安のない多様な決済サービスを利用することができる。
更に、「セーフティパス」単一のパスワードで多くの会員制ネットサイトにログインできるサービス等も利用できる。
また、デジタルコンテンツなど少額決済向けに新しい電子決済サービス「ちょコム」を提供する。ユーザーは、「セーフティパス」を用いて自身のバーチャルな「貯金箱」を開設し、前払いの形で「ちょコム」を購入すると「ちょコム」が貯金箱に入る。
ユーザーは「ちょコム」によりネット売買と連動して支払いが簡単に行うことができる。「ちょコム」でのあらゆる操作は、「セーフティパス」の本人認証機能を利用するため、高い安全性が保つことができ、クレジットカードやサービス事業者のポイントの還元、C2Cやオークション決済等幅広い利用が可能となっている。
「セーフティパス」は、原則NTT ComがICカードを発行することとなっているが、サービス事業者とNTT Comとが提携したICカードの発行も行う。
さらに、企業が「セーフティパス」を従業員向けに発行し、その従業員が自宅や出張先等から一般のインターネットを使って企業内LANにアクセスし、本人宛の企業メールや企業内データを安全にやり取りするといった利用も想定している。
セーフティパス会員の申込みは2001年11月1日より、NTT Com及びサービス事業者双方で受け付ける。入会金は無料で、会員には所定のICカードとPC用ICカードリーダーが配布される。
年会費は1,000円となっているが、スタートアップキャンペーンとして2001年度内に入会した会員は初年度の年会費が無料となる。
<コメント>
クレジットカードでの決済は、その安全性の面から躊躇されることが多く、より安全性の高いICカードによるサービスが期待されていた。ただ、新しい仕組みのため普及までのスピードが懸念されていたが、今回の発表を見る限り必要十分な金融機関パートナーと参加加盟店が並んでおり、大きな期待を抱かせる。
関連リンク:NTTコミュニケーションズの発表リリース
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