2005/06/02
野村総研、家庭内におけるデジタルコンテンツ流通実態調査を発表
 
 野村総合研究所は、インターネットユーザーを対象に実施した「家庭内におけるデジタルコンテンツ流通実態調査」の結果を発表した。

 調査は、インターネットユーザー1,000人を対象に、インターネット上で4月27日と28日に実施したもの。回答者1,000人のうち、ハードディスクレコーダーの保有者と非保有者が500人ずつ、iPodなどのHDD搭載携帯プレーヤーの保有者と非保有者が500人ずつになるよう設定されている。

 これによると、音楽コンテンツについてCDやMDなど商用音楽ソフトの楽曲をPC内にMP3ファイルなどで蓄積している人の割合が30.0%を占めた。蓄積曲数は1人あたり311.4曲(蓄積していない人も含む全体の平均)で、1曲4MBとして換算すると容量は1.24GBに相当する。

 さらにHDDプレーヤー保有者に限ると、蓄積している人の割合は60.4%に達し、蓄積曲数も平均485.6曲に増える。

 なお、同じくHDDプレーヤー保有者におけるCDの月間平均購入枚数は1.6枚、レンタル枚数は1.8枚で、平均保有枚数は市販CDが214.11枚、MDが26.8枚、CD-Rが25.0枚だった。

 また、購入したCDのリッピング率は72.3%で、累積リッピング枚数は平均135.0枚だった。一方、レンタルしたCDについてはリッピング率が55.3%、累積リッピング枚数が平均60.5枚となっており、購入したCDよりも低い数値を示している。

 さらに、HDDプレーヤー保有者のうち合計42.1%の人が、CDやMDを直接再生するよりもHDDやフラッシュメモリに保存された音楽ファイルを聴くことのほうが多いと回答している。

 野村総合研究所では、デジタル機器によるコンテンツの大量蓄積と家庭内LANの普及が進むと、デジタルコンテンツは、家庭内ではその由来に関係なく等価にハードディスクに蓄積されるようになるとしており、コンテンツ流通産業の業態変化につながる可能性があると予測している。

<コメント>
調査結果にもあるように音楽コンテンツの利用がすなわち音楽配信の利用とはなっていない。それでも、今後の音楽コンテンツの利用傾向を図る上では興味深い調査結果となっている。

関連リンク:野村総合研究所の発表リリース
 
 
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