社団法人日本レコード協会(RIAJ)は、インターネットや携帯電話での売り上げを含めた2005年上半期(1月〜6月)の「有料音楽配信売上実績」を公表した。
有料音楽配信売上実績の公表は、日本国内におけるインターネットや携帯電話などによる有料音楽配信市場の拡大、および国際レコード産業連盟(IFPI)による世界レベルでの音楽配信統計の開始を踏まえて開始された。
同統計では、RIAJの会員社42社がライセンスまたは販売委託によって配信している楽曲などの実績が集計されている。
2005年上半期における有料音楽配信の売り上げ実績は141億6,434万4,000円で、総数量は1億1,107万3,000回。なお、数量に関してはシングルは曲単位、アルバム・ミニアルバムは構成単位で集計されている。
分野別の数値も公表。それぞれの分野と項目内容としては、「インターネット・ダウンロード」がシングル・アルバム・ミニアルバムなどの合計値、「モバイル」がオリジナル音源を利用したシングル曲(全曲、一部)やオリジナル音源利用の着メロ、関連コンテンツ、定額契約収入の合計値、「定額契約収入」がモバイル以外のチャネルで提供している定額契約で、それ以外が「その他」にまとめられている。なお、定額契約収入の数量は未公表。
インターネット・ダウンロードは売り上げが5億3,879万3,000円で数量が215万2,000回、モバイルは135億9,146万5,000円で1億890万3,000回、定額契約収入は1,823万4,000円、その他が1,588万1,000円で1万8,000回。また金額ベースの構成比率は、モバイルが96.0%と売り上げのほとんどを占めており、それ以外ではインターネット・ダウンロードが3.8%、定額契約収入とその他が各0.1%となった。
このほか、2005年1月〜3月、同年4月〜6月の各四半期ベースの数値も公表されている。このうち4月から6月までの実績をみると、合計値は前期(1月〜3月)比113%の75億2,029万7,000円で、数量は5,892万2,000回。分野別ではインターネット・ダウンロードが同74%の2億2,846万3,000円で104万4,000回、モバイルが同115%の72億7,501万円で5,786万8,000回、定額契約収入が同102%の920万2,000円、その他が同93%の765万2,000円で1万回。
なお、RIAJでは今後も四半期ごとに有料音楽配信売上実績の公表を行なっていく予定としている。
<コメント>
期間で分かるとおり、数字はiTunes Music Storeがサービスを開始する前に実施されている。この時点で着メロや着うたがビジネスの中心となっていることは疑いようがない。これが今後どのように変化していくのか注目していきたい。
関連リンク:日本レコード協会の発表リリース |