2001/08/11
DDIポケットがPHSのIP網を大口利用向けに開放
 
 DDIポケットは、PHSデータ通信(IP)サービスの大口利用向けに、通信容量単位での料金設定によるPHSデータ通信サービスを提供することを決定、総務大臣に約款認可申請、料金表届出を行ったと発表した。 約款認可など諸般の手続きを経て、9月中のサービス提供を目標としている。

 ネットワーク使用料は、DDIポケットと利用者側を接続するルータに設定される通信容量によって決定される。8Mbpsまでは月額3,000万円。8Mbpsを超えて30Mbpsまでは1Mbpsごとに月額320万円追加。 30Mbpsを超える場合はさらに1Mbpsごとに月額300万円が追加となる。
 その他には、IPアドレス利用料は29個までは無料、追加は29個までごとに月額3,000円を加算。着信電話番号料金は各ユーザーから利用者が着信するための番号の数により1電番が月額15,000円。 2から3電番で月額30,000円。3電番を超える場合は組み合わせとなる。
 各ユーザーが使う端末接続料は端末番号などの管理費用として回線当たり月額80円のみとなっている。
 最低利用期間は2年となっている。

 DDIポケットでは、PHSのIP網のイントラ利用を目的とした企業の一括導入が増えてきていることから、主として大企業、あるいは企業グループでの利用において、社内システム化が容易でアプリケーションを付加しやすい環境を提供するサービスとしている。
 ただ、実際にはこのサービスの提供を受けた企業が独自のサービス料金体系によって一般顧客に向けて新たなPHSデータ通信サービスを提供することもできるようになっている。 既に欧州では「MVNO(仮想移動体サービス事業者)」と呼ばれる、独自の移動通信ネットワークを持たないサービス事業体が導入されており、今回の発表が日本でのMVNO登場のきっかけとなる可能性もある。

<コメント>
MVNOの登場によって、特色あるデータ通信アプリケーションの登場が期待される。最初は業務用途が主だろうが、音楽配信のみの端末に格安の料金設定といったサービスもあり得るのではないか。

関連リンク:DDIポケットの発表リリース
 
 
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