2001/08/31
日本テレコムとイー・アクセスが戦略的提携
 
 日本テレコム株式会社とADSLを中心にブロードバンドサービスを手掛けるイー・アクセス株式会社は、ブロードバンド情報通信インフラの分野において戦略的提携を行うことで合意したと発表した。 また、今回の戦略的提携と同時に、日本テレコムはイー・アクセスの第三者割当増資を引き受けて40億円の出資を行い、単独筆頭株主(約15%)となる。

 今回の提携により、イー・アクセスと日本テレコムは今後以下の分野で積極的に連携を図る予定。
 (1)ネットワークインフラの相互補完
    日本テレコムが自社のADSLサービス(J-DSL)の提供に際してイー・アクセスの保有するネットワークを利用する一方で、イー・アクセスは自社の提携ISPへのADSL回線ホールセールの提供に際して日本テレコムの保有するネットワークを利用する。
 (2) 両社のブロードバンドサービス拡販のための営業協力
    日本テレコムの展開するブロードバンドサービスおよびイー・アクセスがホールセールするADSL回線を利用したサービスの拡販を両社が協力する。
 (3) DSL事業におけるネットワーク開発とオペレーションのノウハウの共有
    イー・アクセスがDSL事業者として蓄積したノウハウと、日本テレコムが提供する各種通信サービスのノウハウを相互に供与し合う。
 (4) ブロードバンド・アプリケーション(VoIP等)の共同開発およびサービス展開
    DSLやその他の高速インターネットアクセス回線により提供されるVoIP等のブロードバンド・アプリケーションの開発およびサービスの展開の協力。

 また、イー・アクセスは日本テレコムに加え、カーライル、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、シカモア・ベンチャーズ、プレミア・ベンチャーズ(以上既存出資者)、HSBC Technology Fund、朝日生命保険相互会社、住友商事株式会社、 中華開発工業銀行、日商エレクトロニクス株式会社を引受先として総額約90〜100億円の第三者割当増資を実施する。

<コメント>
ADSLは急速に普及する一方でサービス料金の値下げにより事業者負担は増している。今回、イー・アクセスは事業基盤の確立を第一と判断したもの。NTT系、ソフトバンク系に対抗していく体制を整えたと見ることができる。

関連リンク:提携に関するイー・アクセスの発表リリース
       第三者割当増資に関するイー・アクセスの発表リリース
 
 
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