2001/09/26
総務省、高速無線ネット接続のために準ミリ波帯域を開放へ
 
 総務省は、情報通信審議会から「準ミリ波帯の周波数を利用する広帯域移動アクセスシステムの技術的条件」について答申を受け、100Mbpsを越えるネット接続を実現する25GHz帯の開放を発表した。

 準ミリ波帯とは10GHzから30GHzまでの周波数帯で、今回開放された25GHz付近は、これまで未使用となっていた。

 今回あわせて発表された利用イメージ及び技術的条件の概要によると、この25GHz帯付近の500MHz幅程度を24の無線チャンネルに分割、1チャンネルあたりの信号伝送速度を20Mbps以上とする。
 屋外用途では、同時に送信できるチャンネル数を3までとし、OFDM(直交周波分割多重)方式を使って1チャンネルあたり36Mbps、最大で108Mbpsを実現する。
 また、屋内用途には、同時送信チャンネル数を6までとし、OFDM方式を使って1チャンネルあたり70Mbpsの最大420Mbpsを実現する。
 伝送距離は屋外向けの公共スペースに設置されたアクセスポイントでのインターネット利用、各家庭でのインターネットアクセスの手段としてのラストワンマイル利用で100m程度、アクセスポイント間の中継回線で500m程度、 屋内向けの家庭内ネットワークで30m程度まで、オフィスなどのネットワークインフラとして100m程度までを想定している。

 この準ミリ波帯の周波数を利用する広帯域移動アクセスシステムは、光ファイバのネットワークに容易に接続することを意識しており、総務省では、この答申を踏まえて、関係省令の整備を行う予定としている。

<コメント>
無線を利用したネット接続の規格と言えばIEEE802.11bや802.11aなどが話題となっているが、それらを大きく上回るシステムとなっている。特に日本に置いてはIEEE802.11aの屋外利用が困難とされており、高速無線アクセス規格として期待される。 問題は規格が世界標準規格となりえるのか、それによって基地局を初めとするインフラコストがどの程度になるのかに係っている。

関連リンク:総務省の発表リリース
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