2001/10/10
NTT東日本、「Biportable」のトライアル結果を公表
 
 NTT東日本とNTTは、2001年3月21日より8月31日までパートナー企業56社と共に実施してきた「Biportable」トライアルの成果を公表、商用バージョンを2002年春を目処に開発していることを明らかにした。

 Biportableは、Broadband IP Platform with the Optical & Radio Technical Abilityの略称として、NTT東日本の光IPネットワークと、NTTアクセスサービスシステム研究所が開発した高速無線技術AWAを利用したブロードバンドサービス。

 AWAは、Advanced Wireless Accessの略称。国内ではMMAC(マルチメディア移動アクセス推進協議会)/ARIB(電波産業会)に準拠し、国外ではETSI欧州電気通信標準化機構)-BRAN(Broadband Radio Access Networks)に準拠し、5GHzの周波数帯域を利用し最大36Mbpsのデータ転送速度を実現した無線アクセス方式。

 今回のトライアルは、東京の渋谷駅周辺を中心としたオフィス、タウンスポット、ホームエリアにおいて、無線カード型端末200台とPDA一体型端末200台を参加モニタに配布するほか、タウンスポット(屋内)を中心に体験コーナーを常設して行われた。

 トライアルでは、AWAが既存無線LAN(11Mbps)と比べて実測値で4倍強の帯域を確保し、同一エリア内での複数台の端末の同時利用が想定されるスポットにおいても、 安定かつ高品質なブロードバンド環境を無線技術により提供可能であること、無線基地局における認証とネットワークの位置管理機能により、異なるスポットにおいて同一端末を設定変更等の必要なく利用できるシームレスなブロードバンド環境を提供できることを確認した。

 この他、ストリーミングなどブロードバンド環境下でのコンテンツ・アプリケーション利用についての検証も行っており、これらを踏まえ、無線基地局、無線カードについては商用バージョンの開発を2002年春頃を目処に進めており、これを用いたホーム・オフィス・タウンスポットでの高速ワイヤレスの本格展開を検討していくとしている。

<コメント>
実際にトライアルの体験コーナーを見たが、無線カードの巨大なアンテナ部分が印象に残った。既に同様のサービスがIEEE802.11bベースで始まっており、商用化にはこれら機器の小型化と低価格化が必須となるだろう。

関連リンク:NTT東日本の発表リリース
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