2002/04/26
アルプス電気、電灯線通信モデムに参入
 
 アルプス電気は、2001年11月にきんでん、イトラン社(ITRAN Communications Ltd. イスラエル)、マクニカと合弁で、電灯線通信(PLC:Power Line Communication)技術ネットワーク専門会社「株式会社プレミネット」を設立、PLC用通信モデムおよびモジュールの開発に着手したと発表した。

 アルプス電気は、通信デバイス事業部(福島県相馬市)にて、イトラン社が開発した、スペクトル拡散方式によるデータ通信LSIを搭載したPLC用通信モデムと、セット機器組み込み用モジュールの開発に着手した。

 PLCは、オフィスや各家庭に張り巡らされた100Vの「電灯線」を、データ通信のための「通信線」として活用し、電源コンセントを信号コネクタとして使用することで、ネットワークを構築するシステム。4〜20MHzの周波数帯を使用し、2.5〜24Mbpsの通信速度を実現する。既存のインフラを活用する容易さから、将来、市場での広がりが期待されている。

 現在、日本国内では、電波法の規制によって、450kHz以下の周波数帯で通信速度9.6kbps以下の低速通信にとどまる。

 アルプス電気では、規制緩和に伴う電波法改正を視野に、今後有望なPLC市場に向け、第1ステップでは通信用モデムで市場参入を行い、第2ステップではBluetoothで培ったインタフェース技術、高密度実装技術などを駆使した小形化、高信頼性を実現する製品の開発へ取り組んでいくとしている。

<コメント>
電灯線通信に関しては総務省も規制緩和を想定した研究会を発足している。今回のリリースにも登場するITRANは2001年8月にも関西電力、松下電工と合弁会社を設立している。

関連リンク:アルプス電気の発表リリース
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