2002/05/28
イー・アクセスと日本テレコム、
個人向けADSL回線事業の営業譲渡で合意
 
 イー・アクセスと日本テレコムは、日本テレコムが運営する個人向けADSL回線事業をイー・アクセスに約55億円で営業譲渡することで合意したと発表した。

 譲渡完了時の設備簿価は約53億円。譲渡対象には、日本テレコムが現在展開している842局のADSL関連設備とADSLに関する営業権が含まれる。設備の譲渡は2002年6月中、既存加入者のネットワークの移行は基本的に年内には完了する予定。

 また、日本テレコムのODNに対してイー・アクセスは2002年7月初旬より、個人向けADSLホールセール・サービスを提供する。

 この結果、イー・アクセスの累計加入者数は約31万から約52.5万加入(平成14年5月末見込み)に達し、ブロードバンド市場においてはNTTに次ぐ、日本最大の新興通信事業者となる。

 また、サービスエリアを現在の東名阪473局から875局へ一気に拡大し全国展開を実現、これにより、イー・アクセスは国内のインターネット利用者の約8割をカバーすることになる。

 イー・アクセスでは日本テレコムの長距離バックボーン回線を利用し、事業規模を拡大することで、回線あたりのコスト単価の削減を期待できる。

 一方、日本テレコムはADSL事業への設備投資を削減する一方、コア事業への設備投資の重点配分が可能となり、選択と集中を推進していくとしている。

 なお、今回の契約締結により、現在の日本テレコムの個人向けADSLサービスのユーザーへの影響は全くないとしている。

<コメント>
急速なADSLの普及と低価格化により、スケールメリットがないと事業が成り立たない状況に陥りつつある。その中での合従連衡は予測されていた組み合わせだが、加入者数シェアで首位となるだけに今後の動向が注目される。

関連リンク:日本テレコムの発表リリース
       イー・アクセスの発表リリース
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