NTTコミュニケーションズは、簡易で利便性の高い無線によるブロードバンド接続の可能性を検討するため、広域無線ブロードバンド接続方式の実証実験「WINQプロジェクト」を2002年9月初旬をめどに開始すると発表した。
すでに総務省より石川県金沢市およびその周辺市町村において、実験無線局開局の準備に必要な予備免許を取得したことを受け、実験無線局の開局準備および実験無線局免許取得に向けた申請手続きを進めている。
この実験に用いられる無線システムは、米SOMA NetworksがW_CDMA技術を採用し開発した広域無線ブロードバンド通信システム。2.6GHz帯を利用し、最大5.12Mbps(下り)/319kbps(上り)を実現する。
無線端末装置「SOMAport」はアンテナ内蔵、設置工事不要であるほか、市販の電話機を接続することができ、一般加入電話・携帯電話との間の通信も含め、同時に2回線までの音声通話を利用することができる。
また、カバーするエリア範囲も広く、机上計算では、半径約4km圏内で1Mbps超(下り)を実現の見込みとしている。
実験期間は実験局の開局から約1年間(2002年9月初旬〜2003年8月末)を予定。実験エリアは石川県金沢市およびその周辺市町村。
実験モニターは2002年7月上旬(予定)より、インターネット上で募集を開始。約100台の無線端末装置「SOMAport」を貸し出す予定。(
NTT Comでは、この実証実験を通じ簡易で利便性の高い、無線によるブロードバンド接続技術の性能や使い勝手の評価を行い、今後の展開について検討していくとしている。
<コメント>
これまで何度か取り上げてきたSOMAの無線技術。カバーエリアの広さからはホットスポットというよりも、ラストワンマイルを無線にする一般的なブロードバンドサービスという印象。
関連リンク:NTTコムの発表リリース |