ソフトバンク・グループ(ビー・ビー・テクノロジー、ヤフー)は、ブロードバンド総合サービス「Yahoo! BB」において、2002年7月1日より距離や通信干渉などによる速度減衰に強い、下り最大12MbpsのADSL接続サービス「Yahoo! BB 12M」の試験サービスを開始すると発表した。
「Yahoo! BB 12M」サービスは、新型のコンボモデム(Yahoo! BBとBBフォンの一体型)である「Yahoo! BB コンボモデム12M」を利用する。「Yahoo! BB コンボモデム12M」はユーザーの加入電話の回線状況に合わせて、「Annex. A.ex」、「Annex. A」、「Annex. C」の3種のADSL規格からユーザーの通信環境に最適なADSL規格に自動的に切り替わる。
これにより、これまで距離や通信干渉などによる速度減衰でADSLの利用が極めて困難とされていた地域でのサービスの提供が可能となり、Yahoo! BBの提供エリアは格段に広がるとしている。
また、「Yahoo! BB 12M」は、2002年3月中旬より愛知県大口町(おおぐちちょう)で既に実証試験を継続的に実施しており、その結果、実験対象の全200ユーザーが接続可能となったほか、平均値で下り約1Mbpsの通信速度の向上が見られたという。
試験サービスは、2002年7月1日から地域限定で新規に申し込みをした先着3,000名を当初のモニター対象とする。申し込みの受付はYahoo! JAPANのウェッブサイトにて開始する。
商用サービスは、試験サービスの検証結果に基づき、2002年8月1日から受付を開始する予定。商用サービス時の提供価格は、ADSLサービス料が1,190円/月、モデムレンタル費用が890円/月(ISPサービス料は現行と同じ[1,290円/月])となり、現行の下り最大8MbpsのADSL接続サービス『Yahoo! BB 8M』のADSLサービス料とモデムレンタル費用各々200円をプラスした価格となる。
<コメント>
当初は8Mbpsというスピードで他の事業者を圧倒したYahoo!BBだが、今回は逆に他事業者の12Mbpsサービスを追いかける展開。このスピード競争がどれだけユーザーにアピールするかは疑問だが、事業者は対応しないわけにはいかない苦しい戦いが待っている。
関連リンク:ソフトバンク・グループの発表リリース |