マルチメディア総合研究所は、100%子会社IPモバイルがTD-CDMA(時分割−符号分割多重接続)技術を使用したモバイルブロードバンド実験システムの実験局を都内に構築したと発表した。
IPモバイルは4月に実験局免許を取得。実験システムには米IPWirelessの技術を採用している。実験局では第3世代移動体通信規格・IMT-2000のうちUMTS TDD(Time Division Duplex)技術を利用した伝搬実験を実施する。
通信速度は3.84MbpsのHigh Chip Rateに準拠。周波数帯はTDD用に定められた2.1−2.25GHzを使用する。端末はEthernetかUSBで接続するモデムとPCカード型となる。
時分割多重方式を使用することで、上り/下りの通信速度を非対称に設定でき、当初は上り数百Kbps/下り1Mbps程度の常時接続サービスを実現できる見通しとしている。
また高速移動時の通信も可能で、首都高速道での通信を確認したとしている。基地局間のローミングを検証するため、実験局を3局に増設する計画。
<コメント>
第3世代携帯電話の普及が疑問視される中、データ通信を意識した第4世代通信端末に期待が集まっている。その中に生き残れるかは技術力だけでない政治力も必要となってくるだろう。
関連リンク:マルチメディア総合研究所の発表リリース(PDF) |