2004/08/12
平成電電など、次世代無線LANによるモバイル通信サービスを発表
 
 平成電電とドリームテクノロジーズは、キューウエーブが開発した無線技術「QW-MIMO」を使い、2005年末から広域無線LANサービスを開始すると発表した。

 QW-MIMOは、複数の送受信アンテナでデータを多重化することで無線LANを高速化する技術「MIMO(Multiple Input Multiple Output)」を応用したもの。
 最大で31.5Mbpsの通信が可能なほか、時速100kmの高速移動を前提として、アクセスポイントが見通せないNLOS(Non Line Of Sight)環境でも半径500mの範囲で1Mbpsが実現できるという。さらにアクセスポイントが見通せるLOS環境であれば、半径2〜3kmのエリアで1Mbpsの実現が可能としている。

 QW-MIMOを利用したチップセットは、九州工業大学の教官が起業したベンチャー「キューウェーブ」が開発を担当する。2004年7月には平成電電とドリームテクノロジーズが1億8,000万円の出資を行なったほか、鷹山も資本に参加している。

 アクセスポイントは、自動販売機の管理会社によって設立されたホーキングと提携し、全国約10万カ所の自動販売機に設置する予定。また、無線LANネットワークの設計・運用監視はIRIコミュニケーションズが担当するほか、IRIコミュニケーションズではISP経由でのサービス提供も予定している。

 平成電電は自動販売機ネットワークに対し自社のADSL網をアクセス回線として提供し、2004年9月より名古屋・長野・新潟の約100箇所にて実用化に向けての実証実験を行う。

 正式サービスは2005年末を目標とし、半年以内にアクセスポイントを10万カ所に設置する予定としている。

<コメント>
事業化としては期待外れの印象が強い無線LAN事業。自動販売機との連携も長らく言われていたが実現はしてこなかった。実現度はまだ未知数だが、ここまでの協力体制が出来上がったことに期待は高まる。

関連リンク:平成電電の発表リリース
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