2004/12/01
NTT、108Mbps無線通信のフィールド実験を開始
 
 NTTは、複数の送受信アンテナを組み合わせることで無線を高速化する「MIMO-OFDM技術」の開発に成功し、横須賀市周辺エリアを中心としたフィールド実験を開始すると発表した。

 MIMO-OFDM技術は、無線LANで現在利用されているOFDM技術に、複数の送受信アンテナを利用して同一周波数帯で複数の通信を同時に行なうMIMO技術を組み合わせたもので、周波数帯域を増やすことなく通信速度を向上させられる点が特徴。

 MIMO技術は、次世代無線LAN規格「IEEE802.11n」における有力な技術として標準化組織で審議が行なわれている。

 今回NTTが行なう実験では、送信側と受信側にそれぞれ2本ずつのアンテナを使用し、5.08GHzの周波数帯でIEEE 802.11a/HiSWANaの規格をベースにした通信を2本同時に行なうことで、最高108Mbpsの伝送速度を実現している。

 オフィスや会議室などの屋内のほか、公衆無線スポットを想定して路上や公園などの屋外でのフィールド実験を行ない、伝送特性を評価する。

 NTTでは今回の実験による技術検証を踏まえて、公衆無線アクセスサービスの高速化を検討するほか、携帯電話などのモバイル通信や固定無線アクセスへの適用可能性を検討するとしている。

<コメント>
無線LANは規格とされている伝送速度と実効速度の乖離が激しい。実効速度で考えれば、さらなる伝送速度の向上が望まれるところだろう。あとはNTTがホットスポットサービスをどのように展開しようとしているのかにかかっている。

関連リンク:NTTの発表リリース
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