2005/06/06

ケンウッド、カラー液晶搭載の20GB HDDプレーヤーを発表

 
 ケンウッドは、世界初となるデジタルアンプの搭載による高音質再生を実現したデジタルハードディスクオーディオプレーヤー「HD20GA7」を2005年6月下旬より発売すると発表した。

 HD20GA7は、同社初のHDD内蔵型オーディオプレーヤー。HDD容量は20GB。

 対応する音声圧縮形式はMP3/WMA/WAVで、WMAのDRMもサポート。対応ビットレートはMP3が32〜320kbps、WMAが48〜192kbps。

 2.2型、解像度320×240ドットのカラーTFT液晶ディスプレイを備えており、楽曲のジャケットデータやID3タグの日本語表示などが行なえる。

 インターフェイスは液晶下部に「電源/メニューキー」と「マルチコントロールキー」、「ボリュームコントロールキー」を搭載。主な操作を行なうマルチコントロールキーは、上下左右に押し込めるボタン式となっており、上下のボタンのみ2段階の押し込みが可能。

 アンプ部にHDDオーディオプレーヤーとしては世界で初めてデジタルアンプを搭載。デジタルアンプはアナログアンプに比べ、音楽データの処理をすべてデジタルで行うことから、データの劣化が極めて少なく、原音に忠実な再生を可能とする。

 さらに、電源回路にセンシングアンプを搭載し、デジタルアンプのD/A変換時にローパスフィルタ部の逆起電流から発生するノイズを解消している。

 また、シャーシ部には軽量で剛性が高く、音質効果に優れた非磁性ステンレス合金を採用。ノイズを軽減するだけでなく、さらに音像の定位感が向上し、クリアで豊かな音楽再生を可能にしている。

 プリセットイコライザは、NORMAL/LOUDNESS/BASS1/BASS2/ROCK/POPS/JAZZ/DANCE/VOICE/NOISE CUTの10種類に加え、ユーザー設定も保存可能。各周波数とレベルを個別に指定でき、細かなカスタマイズにも対応できるとしている。

 PCとのインターフェースはUSB 2.0。ストレージクラスもサポートしているが、楽曲の転送には専用転送ソフト「Kenwood Media Application」が必要。なお、転送はWMP 9/10からも行なえる。また、WMA DRMの転送はWMPからのみサポートしている。

 また、2005年7月下旬発売のMD/CDミニコンポ「ES-A5MD」との連携機能も搭載。別売の専用デジタルケーブル「PNC-150」で接続すると、HD20GA7の音声をミニコンポで再生できる。さらに、ミニコンポに付属するリモコンで、HD20GA7の基本操作が行なえるようになる。

 電源は内蔵のリチウムイオン充電池を使用(取り外し不可)。連続再生時間は約24時間。USB端子からの充電もサポートしており、充電所要時間はUSBが約5時間、ACアダプタが約2.5時間。

 外形寸法は104×61×17mm(縦×横×厚さ)。バッテリを含む重量は140g。

 カラーリングはホワイト(W)とブラック(B)の2色。価格はオープン。

<コメント>
デジタル技術により差別化が難しく、デザインと価格でしかアピールできないとされてきたオーディオプレーヤーだが、音質の部分ではまだまだ追究する要素があると気付かせてくれる製品。デジタルアンプの搭載やシャーシの設計など同社の音質最高責任者である“音質マイスター”が全面的にプロデュースしており、ようやく国内オーディオメーカーの持ち味を発揮してきた製品と言えるだろう。価格的には高いものとなっているようだが、それだけの価値を正しく評価されてもらいたいものだ。

関連リンク:ケンウッドの発表リリース
 
 
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