2005/07/27

D&M、RioのMP3プレーヤー事業の一部を米SigmaTelに売却

 
 ディーアンドエムホールディングス(D&M)は、保有するRioのMP3プレーヤー事業の知的財産、および技術資産の一部を米SigmaTelに売却する契約を結んだことを発表した。

 Sigmatelはテキサス州オースティンに本拠を構えるファブレスの半導体メーカーで、独自開発のアナログ/複合シグナルICを、MP3プレーヤーのようなポータブル・オーディオ・プレーヤーや、ノート/デスクトップPC、DVDプレーヤー、デジタルTV、セットトップボックスなどを含む様々な家電あるいはコンピューター市場の製品向けに販売している。

 また、Sigmatelの技術はRioやクリエイティブ、サムソンなどのフラッシュメモリ型MP3プレーヤーに採用されている。また、RioのCarbonやNitrus、クリエイティブなど向けにHDD型プレーヤーの設計も行っている。

 今回の契約に基づき、SigmatelはRioの開発要員の大多数を採用。Rioは今後もSigmatelのチップを使用するMP3製品については、無料でライセンス許諾を受け、MP3技術にアクセス出来ることになっているとしている。

 なお、売却金額は公開されていないが、第二四半期で約US$7百万ドルの特別利益が見込んでいるとしている。

<コメント>
リリースから実態を読み取ることは難しいが、社内の開発スタッフを解雇することなく移籍させたというのが近いと思われる。デジタル技術の組み合わせで構成されるデジタルオーディオプレーヤーは参入が容易なだけに収益確保が難しく、自社で開発リソースを持つことが難しくなったと見られる。それよりはデザインやマーケティングにリソースを割いた方が良いというのがプレーヤー市場の現状だろう。

関連リンク:ディーアンドエムホールディングスの発表リリース
 
 
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