MP3-CDプレーヤーは生き残れるか
MP3-CDプレーヤーが売れている。何を持って売れているのか、という判断は難しいが、例えばソニックブルーの発表によれば、同社のMP3-CDプレーヤー「Rio Volt」は4月から5月にかけてBCN調べで月間売上第1位となっている。 同社は「Rioシリーズ」でフラッシュメモリ搭載のプレーヤーも販売しているし、同時期には新機種も出していることから、ブランドによる差や機種のローテーションによるものとは考えにくい。 単純にMP3-CDプレーヤーが支持されていると理解すべきだろう。
実際、MP3-CDプレーヤーの新機種も多い。下記の表はこれまでMP3が再生できるプレーヤーとして販売されたモデル数の推移をメディア別にまとめたものだ。 メモリーカードは種類が多いため、フラッシュメモリとして一括りにしてしてみた。すると、一目瞭然、2001年に入ってからMP3-CDプレーヤーが続々と発売されていることが分かる。
4
3
21
1
13
15
40
31
1
1
2
2
(音楽配信関連情報サービス調べ、公式発売日を基にモデル数で集計)
MP3-CDプレーヤーが支持される理由について考えてみよう。
まず1つには本体価格の安さが挙げられる。理屈としては本体側に記憶媒体を持っていないので、値下がりしているとはいえ依然として本体価格に占める割合の多いフラッシュメモリのコストがない。 また、基本的に既存のCDプレーヤーの技術による部分が大きく、新しいジャンルの製品でありながら既に部品単価が十分に下がっているため本体価格を安く抑えることができるわけだ。
2つ目としては媒体の価格があるだろう。下の表は現時点の各媒体ごとの容量単価をまとめたものだ。価格は秋葉原の標準的な量販店を基準としている。 さらに安い店もあるだろうが、比較する上ではあまり問題にはならないと考える。
容量
店頭価格
MB当たりの単価
128MB
16,800
131.25
128MB
19,800
154.69
64MB
12,800
200
128MB
24,800
193.75
128MB
24,800
193.75
650MB
40