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ドルビー傘下のAudistry、2chオーディオ拡張技術を発表

Dolby Laboratories傘下の米Audistry(オーディストリ)は、同社の2chオーディオ拡張新技術「Audistry by Dolby」を発表した。

Audistryは、ドルビーヘッドフォンの開発でDolbyと協力関係にあったLake TechnologyをDolbyが子会社化し、新たなパーソナルサウンド技術のライセンス会社として事業開始するもの。

Audistry by Dolbyは、ステレオ音声の音質や聞きやすさの向上を目指した、5つの基幹技術から構成されるサウンド技術。

  • サウンドスペース・エクスパンダー
    音の自然さを損なうことなく、音場感を広げるステレオイメージ拡大機能。臨場感を高め、ボーカルや会話の明瞭性を落とさずに楽器の分離性を高める
  • サウンドスペースforヘッドフォン
    ヘッドフォン再生時でも立体的な定位を創出し、自然な感覚で再生音を頭外定位させる
  • ナチュラルベース
    オーディオ機器の自然な特性や性能を向上させ、歪みを発生させずにスピーカーの再生限界よりも一段低い低音の出力を行なう
  • インテリジェント・ボリューム・コントロール
    ダイナミックレンジを圧縮し、大きい音は穏やかに、弱い音は大きく調整する
  • モノラルtoステレオ変換
    モノラル音声を自然なステレオ信号に自動変換する

同社では、同技術をオーディオICメーカーや機器メーカーなどへ提供、DSPへの組み込みやソフトウェアの形で機器に実装する方法を用意。半導体メーカーでは、三洋電機、Freescale、Analog Devices、TI、Micronas、新日本無線などが採用を決めている。単独のICチップの搭載のほか、TIのOMAPなどのプラットフォーム上での動作も可能。低MIPS、低メモリでの動作を実現し、システム負荷も低減しているとしている。

フラットパネルテレビや、ホームオーディオ製品、ポータブルオーディオプレーヤー、携帯電話などでの普及を図っていくとしている。

<コメント>
サウンド技術ではホームシアター向けのマルチチャンネルでの進歩ばかり目立つが、こうした元来のステレオオーディオに対する技術も着実に手掛けている企業があることは当然だけれど心強い。

関連リンク:米Audistryの発表リリース

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