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TIが高速エンコーディング対応のオーディオDSPを発表

テキサス・インスツルメンツ(TI)は、TIの高性能オーディオDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)プラットフォームであるAureus(オーリアス)製品をベースにしたHSE(高速エンコーディング)アプリケーション・ソフトウェアおよびハードウェア『TMS320DA710』を発表した。

TMS320DA710は、カーオーディオやHDDナビ、ホームサーバ、HDD内蔵ステレオなどのオーディオ機器向けDSP。CDからの高速リッピングに対応し、ATRAC3では20倍速、MP3/WMA/AAC/ATRAC3plusでは12倍速でエンコード可能。また、リッピング中にDVD/HDD内のコンテンツの再生も行なえる。

既存のマルチ・チャネル・オーディオのインターフェイスである、S/PDIF、ラジオ チューナへのインターフェイスと同様に、CDとDVDローダ(ATAPI-シリアル)およびHDD、USB、SD/MMC、Disc on Chip、NAND Flashのインターフェイスもサポートしている。Aureus DSPとCDローダやHDDなどを直結できるため、これらのインターフェイスを制御するための外付け MCU(マイクロ・コントローラ・ユニット)が不要になり、製品の小型化およびシステム・コストの低減が可能となっている。

この高速エンコーディング・ソリューションは、Aureus DSPが提供する既存のマルチチャンネル・デコーダ・アプリケーションと組み合わせることが可能で、また各種のエンコーダ・ライブラリやインターフェース・ドライバ、あるいはファイルシステム等をモジュールのように自由に設置・追加・再配置することが可能。これにより顧客であるメーカ各社は簡単に、かつ短期間で開発が可能となるとしている。

TIでは、実際の製品としてはカーオーディオ、HDD(ハードディスク・ドライブ)ナビゲーション・システム、ホーム・サーバ、HDD一体型ステレオ・システムをはじめとする数々のオーディオ関連アプリケーションなどを想定している。

<コメント>
デジタルオーディオもいつまでもパソコンを利用する形態ではユーザー層が広がっていかない。CDからのリッピング機能も各種AV機器に取り込まれていくことになるだろう。

関連リンク:日本TIの発表リリース

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