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凸版印刷、印刷法(凸版)によるフルカラー有機ELディスプレイを開発

凸版印刷は、印刷法(凸版)を用いたアクティブマトリクス型フルカラー有機 ELディスプレイを開発したと発表した。

試作品は5.5型ワイド、解像度400×234ドット、画素ピッチ300μm、解像度80ppiのアクティブマトリクス型フルカラー有機 ELディスプレイ。

量産が始まっている蒸着法によるRGB3色の塗り分けではパネルのサイズに限界があるとされている。それに対し、印刷法では、スループットが速く、高精度なパターニングが可能で、基板サイズ(パネルサイズ)の大型化が容易という特長を持っている。

また、膜厚の均一性が確保できることが特長で、非常に薄い発光層を、ピンホール無く、均一な厚さで形成することが可能。

アクティブマトリクス型駆動はパッシブマトリクス型駆動と比べ、長寿命と高輝度の両立が可能であるなどの利点がある。一方、アクティブマトリクス型の基板上に有機ELの発光層を形成する場合、パッシブマトリクス型に比べて均一な発光層の形成が困難だったが、アクティブマトリクス型の基板に対して印刷法(凸版)を用いて、均一性の高い発光層を形成できることが実証されたもの。

なお、この有機ELディスプレイの開発には、英国Cambridge Display Technologyとの共同開発の成果を活用している。

凸版印刷では、今後、2007年の量産試作に向けて製造プロセスの設計と有機EL発光材料のさらなる長寿命化・高性能化の開発を行っていくとしている。

<コメント>
ポータブルプレーヤーへの搭載も増えてきた有機ELディスプレイだが、大画面と高精細が進み、TV等への適用も検討できるレベルに進化している。新しい製造プロセスの開発がコストにも反映されれば、プレーヤーへの搭載もさらに増えるだろう。

関連リンク:凸版印刷の発表リリース

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