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OINA、Bluetoothによるステレオ・ヘッドフォン用ロスレス・コーデックを開発

Bluetooth技術を手掛ける米Open Interface North America, Inc.(OINA)は,Bluetoothによるステレオ・オーディオ伝送用にロスレスのコーデック「SOUNDabout Lossless」を発表した。

SOUNDabout Losslessの特徴として、遅延が少ないこと、対称的で複雑でないこと、可能な限りの高圧縮率を達成していることなどを挙げている。

符号化時の遅延については、映像との高度な同期を考慮し2ms、すべてのモードにおいても10ms以下としている。
また、符号化も復号化も20MIPSの演算処理で実現できるアルゴリズムを採用しており、他形式のフォーマットからのリアルタイム変換も可能にしている。
なお、圧縮率はALAC(Apple Lossless Audio Codec)やFLAC(Free Lossless Audio Codec)といったコーデックと同等としている。

SOUNDabout Losslessは無線ヘッドフォンのほか、携帯電話機、MP3プレーヤー、各種無線端末、スピーカー、車載用ステレオ・オーディオ・システムといったBluetooth A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)規格適合AV機器を第一のターゲットにしている。また、Bluetooth以外の無線技術にも連携させて使用できるとしている。

同社では既に米Intel Corp.のCPUコア「X86」、英ARM Ltd.の「ARM7TDMI」の評価版を提供している。今後、米Broadcom Corp.の「BCM2047」、英CSR plcの「BlueCore5-Multimedia」、ルネサス テクノロジの「SuperH」ファミリ、伊仏合弁STMicroelectronics N.V.の「STA529BT」用にも評価版をリリースする予定としている。

<コメント>
オーディオ伝送用のコーデックのため、保存や流通などユーザーが目に触れる場所で使われることはなさそう。ただ、これにより高音質な無線オーディオ機器が開発されることが期待される。

関連リンク:米Open Interface North America, Inc.の発表リリース

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