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東芝、ディスクリートトラックレコーディング技術を用いた120GBのHDDの試作に成功

東芝は、HDDの記録密度を1.5倍に高めることができるディスクリートトラックレコーディング(DTR)技術を開発し、世界で初めて、1.8型ディスク一枚で120GBの記憶容量を実現したHDDの試作に成功したと発表した。

DTR技術は、垂直磁気記録方式を採用したディスク上のトラックとトラックの間に、溝を形成することにより、隣接するトラック間の相互干渉を低減し、記録密度を上げる技術。本技術により、トラックピッチを大幅に狭めることと、信号の品質を高めることも可能となり、ディスク一枚あたりの記憶容量を1.5倍に上げることができる。

また、DTR技術の加工工程は、1.8型や2.5型など小径の磁気ディスクメディアへの適用が容易であり、今後の小型HDDの大容量化が期待できるとしている。

今回試作した1.8型HDDは、従来技術では一枚あたり80GBであったディスクにDTR技術を採用し、記憶容量を120GBに高め、面記録密度516メガビット/平方ミリメートル(333ギガビット/平方インチ)を実現。また、ヘッドの位置決めのための基準信号であるサーボパターンもディスク上に形成しましている。

東芝では、本技術を採用したHDDの、2009年中の量産化を目指すとしている。

<コメント>
iPodにHDDモデルが残ったことで、小型HDDの大容量化のモチベーションも上がろうというもの。限界が叫ばれて久しいが、様々な取り組みによってHDDは大容量化を進めている。

関連リンク:東芝の発表リリース

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