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KDDI研究所、伝送速度1Gbps赤外線ワイヤレス通信を実現

KDDI研究所は、1Gbpsの赤外線通信インタフェースを開発し、そのインタフェースを装着した携帯電話-パソコン間で1Gbpsのワイヤレス通信を実証したと発表した。

開発した赤外線通信インタフェースでは、光源として従来から用いられている発光ダイオードに代わり、高速動作が容易な半導体レーザを使用。人間の目への安全性を高めるために、これまで赤外線通信で主に適用されてきた波長0.8μm 帯に代わり1.3μm 帯のものを使用、光出力も低レベルに抑え、安全な弱い光出力でも通信できるように光受信素子を最適化した。

一方、データ転送には短時間の転送に適した通信プロトコルを適用し、転送用のメモリには高速転送に対応したメモリとデータを常時保存する不揮発性メモリを組み合わせて、安定した高速データ転送を実現した。

従来の赤外線通信インタフェースと同様の半導体光素子で作られており、小型化と低コスト化が可能なため、将来の携帯電話や様々な情報家電機器への搭載が期待されるとしている。

KDDI研究所では、今回開発した赤外線通信インタフェースに関して、同様の技術の標準化を行っているIrDA(InfraredData Association)へ標準化提案を行っている。それを受けて、IrDAでは2007 年12 月に検討グループが設立され、EFIR(Extremely Fast Infrared communication)の名称で2007 年12 月~2009 年3 月の期間で標準化仕様の検討が進められる予定となっている。

<コメント>
歴史は長いものの通信速度の遅さから、データ通信インターフェイスから取り残された感のある赤外線通信だが、1Gbpsが実現できればUSBなどの代わりに大容量のコンテンツデータのやりとりに利用できる。現状のシステムから大きな修正が必要ないのであれば、機器への搭載も早いだろう。

関連リンク:KDDI研究所の発表リリース

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