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ビクターの高音質化技術「net K2」がau携帯電話に採用

日本ビクターは、ビクターエンタテインメントと共同で開発を進めてきたデジタル音源の高音質化技術「K2(ケーツー)」の圧縮音源向け技術「net K2(ネットケーツー)」が、KDDIのau 携帯電話に採用されることになったと発表した。

au携帯電話の2008春モデルの新機種から順次搭載される予定。

今回世界で初めて携帯電話に採用された「net K2」技術は、デジタル圧縮伸張により情報量が10分の1から30分の1に圧縮され、音質が劣化した音楽を、携帯電話での再生時に高音質化処理をすることにより、失われた音楽情報を復元し、音質を飛躍的に向上させるもの。

「net K2」技術には、音楽配信事業者側が音源を圧縮する際に高音質化処理を行う「net K2プリ処理」技術と、ユーザーが所有する機器で圧縮音源を再生する際に高音質化処理を行う「net K2ポスト処理」技術の2つがある。今回、au携帯電話に採用されるのは「net K2 ポスト処理」技術。

ビクターエンタテインメントでは「net K2プリ処理」技術を2005年10月より採用を始め、その後、他の複数の事業者も採用しており、au携帯電話再生時の「net K2 ポスト処理」の両方の組み合わせにより、圧縮音源においてもCDと同等、あるいはCDを超える音質が実現するとしている。

日本ビクターとビクターエンタテインメントでは、「net K2」を自社だけでなく音楽配信に関わる業界各社にライセンス供与していくとしている。

<コメント>
とかく価格やビジネスモデルが注目されがちな音楽配信ビジネスの中で音質に拘った取り組みを地道に続けている努力は評価したい。特に携帯電話では音楽再生機能は「所詮おまけ」という扱いがぬぐえないため、こうした努力は端末の形で実現することは意義深い。

関連リンク:日本ビクターの発表リリース

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