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大日本印刷、音楽電子透かし技術を利用した情報配信の実証実験を実施

大日本印刷(DNP)と、DNPの100%子会社DNPアーカイブ・コムは、DNPが開発した音楽電子透かし技術『ゲンコーダMark』を利用した情報配信の実証実験を実施すると発表した。

ゲンコーダMarkは、音楽の品質を損なうことなく、音楽に文字などのデータを埋め込むことができる、DNPが独自に開発した電子透かし技術。市販の音楽再生機を利用して音楽に乗せてデータを配信することで、多数のユーザーに一斉に情報を伝えることができる。

今回の実証実験では、江戸東京博物館で開催される企画展「川瀬巴水展」において、「Layered-音楽で見える、積み重なる時代-」という名称で、2008年2月23日より開始する。

電子透かしデータの抽出とコンテンツの表示を行う専用ソフトを搭載したPDAを使用。あらかじめ館内で流れるBGMに、コンテンツ識別用のID情報を電子透かしデータとして埋め込んでおき、各コーナーに設置されたBGM再生機にPDAを近づけることにより、BGMに埋め込まれたID情報が抽出され、それに対応したコンテンツをPDA上で閲覧することができるもの。

DNPは、この実験を通じて、ゲンコーダMarkを使ったシステムの実用化へ向けた検証を行うとしている。なお、電子透かしデータの抽出を専用のサーバーで行うことで、携帯電話での利用も可能とし、街頭および店頭での音楽再生や家庭内でのテレビやラジオの放送を通じて、生活者を関連サイトに誘導する販促ツールとして、本技術の実用化を目指している。

<コメント>
当サイトで扱う音楽配信とは趣旨が外れるが、デジタル音楽を巡るビジネスモデルのトレンドとして取り上げてみた。こうしたトレンドの中では、音楽はもはやそれ自体の価値ではなく、情報を載せる媒体として取り扱われていることに注目したい。

関連リンク:大日本印刷の発表リリース

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