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日立GST、1平方inchあたり610GbitのHDD用高密度記録技術を開発

日立製作所と日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)は、ハードディスク装置(HDD)に用いられている垂直磁気記録方式で1平方インチあたり610Gbitの高密度記録技術を開発したと発表した。この記録密度は、HDD の記憶容量を現行量産品の約2.5 倍に増加することに相当する。

今回開発されたのは、高記録密度達成に必須となる、65nm 級という極めて狭いトラックピッチに対応した媒体技術および記録・再生ヘッド技術。

具体的には、記録媒体について、熱に対して安定性のある新記録膜を採用し、従来よりも記録性能を高めるとともに、ヘッド部に、書きにじみの影響を最小限に抑える65nm級のトラックピッチ対応のWrap Around Shield(WAS)構造ヘッドを採用し、安定したデータ記録・再生を実現する技術で、これらの媒体・ヘッド技術により、1平方インチあたり610Gbitの高密度記録が可能になった。

今回の成果により、現行の垂直磁気記録方式を用いて、今後も継続的に記憶装置の容量の増大を継続的に推進できる見通しを得たとしている。

<コメント>
すでに携帯プレーヤーではフラッシュメモリが記憶媒体の主役となっているが、据置型などプレーヤーの形態によってはまだHDDが担う役割もあるだろう。一読しただけではにわかに理解しがたい内容ではあるが、現行製造技術の延長線上でブレイクスルーを見出したことで、現実的なHDDの大容量化を図れるものと理解できる。

関連リンク:日立グローバルストレージテクノロジーズの発表リリース(PDF)

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