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ナショナルセミコンダクター、携帯機器のオーディオ再生時間を倍増するステレオ・ヘッドフォン・アンプを発表

ナショナル セミコンダクター ジャパンは、静止電流がわずか0.9mA(代表値)と小さいPowerWiseステレオ・ヘッドフォン・アンプ「LM48824」を発表した。

LM48824は、クラスGアーキテクチャを採用し、非常に低電圧の電源レールを可能にするアダプティブ電源アプローチによりMP3やモバイルTVなどのオーディオ再生時間を大幅に延長し、代表的なクラスABヘッドフォン・アンプに比べて電力効率を倍増する。

さらに、アンプのグラウンドとヘッドフォンのリターン・ターミナル間の相違を補正するコモンモード検出機能により、グラウンドのミスマッチによって生成されるLM48824の出力ノイズが改善されている。

外観は16ピンの1.7mm x 1.7mm、ピッチ幅0.4mmの超小型micro SMDパッケージ。ナショナルのグラウンドリファレンス・アーキテクチャにより、サイズが大きく高価なDCブロッキング・コンデンサを不要にし、スペース節減とシステムコストの最小化を実現する。

また、ミュート機能付きの32ステップI2C互換ボリューム制御機能を内蔵しており、3.6V時のTHD+N(全高調波歪み+ノイズ)が1パーセント未満で、チャネルあたり37mWを16Ω負荷に提供する。

217Hz時に105dBの高いPSRR(電源電圧除去比)を提供し、付加的な電源コンディショニングを必要とせず、ノイズの多い環境での動作が可能。高出力のインピーダンス・モードにより、信号の劣化を招かずに外部ソースによるLM48824の出力駆動が可能となっている。

LM48824はすでに出荷が開始されており、1,000個一括購入時の価格は1.06米ドル。

<コメント>
どんな記憶装置を使おうと、どんなCPUで処理しようと、音を出す以上はヘッドフォン・アンプは必要であり、音質に与える影響も大きいばかりか、消費電力も比較的大きく、省電力の効果はプレーヤー全体の動作時間延長に寄与する。地味ではあるが、今後のプレーヤーが採用することで性能の改善が大きく期待できる。

関連リンク:ナショナル セミコンダクター ジャパンの発表リリース

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