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MPA、NMRC、音楽配信に関する各種フォームを統一化

音楽出版社協会(MPA)とネットワーク音楽著作権連絡協議会(NMRC)は、音楽配信に関する各種フォームの統一化を行い、2009年4月10日より頒布・運用を開始したと発表した。

フォームは携帯電話向け音楽配信の利用許諾契約書の統一フォーマット。

配信事業者が原盤権利者に提出する原盤印税の計算書の統一フォームである原盤印税計算書フォーマット、原盤権利者が配信事業者に提供する原盤のメタデータに関する統一フォームであるメタデータ提供フォーマット、原盤権利者が配信事業者に対し原盤を音楽配信に利用することを許諾するときの契約書の統一フォームである音楽配信契約書フォーマットの3種類が提供されている。

なお、音楽配信契約書フォーマットは、携帯電話向けの音楽配信に関する利用許諾契約書で、対象原盤をあらかじめ特定して契約するときのAタイプと、携帯電話向けの音楽配信に関する利用許諾契約書で、契約時には対象原盤を特定せず、契約期間中に随時特定していくときのBタイプの2種類がある。

フォーム統一化の背景として、原盤を用いた音楽配信ビジネスを行う配信事業者数およびサービスサイト数はもとより、原盤利用を許諾する原盤権利者数も飛躍的に増大しており、その結果、原盤利用の実績報告についてみても、原盤権利者や配信事業者がそれぞれ独自に定める報告フォーマットが多数存在するなど、両者の実務担当者の報告・集計業務に過大な負担となっていることを挙げている。

2006年にMPAからNMRCに対し、原盤利用報告フォーマットの標準化についての検討を申し入れ、これまで約2年にわたり両者間で検討を行ってきた末の運用開始となっており、両団体会員社に限らず、事前にユーザー登録すれば専用サイトからダウンロードできる仕組みとなっている。

<コメント>
このフォーマットの種別を見るだけでも配信事業者に課される事務作業量の多さが垣間見えるだろう。これらが統一されていなかったことで、たとえばメタデータが事業者によって統一されていないことによる検索結果の精度といった、ユーザーにとっても不利益は少なくなかったものと見られる。まだまだパソコン向けのフォームは用意されていないなど、緒に着いたばかりとはいえ、確実に前進していることには間違いはない。

関連リンク:音楽出版社協会の発表リリース

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