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ソニー、FeliCa搭載機器間の無線接続を自動的に行なうソフトウェアを開発

ソニーは、携帯電話などの機器間で、Bluetooth等の無線接続をする際に、煩雑な接続設定をすることなく、非接触IC技術FeliCaを利用し、機器同士を「タッチ」するだけで接続設定情報を瞬時にやり取りし、無線接続を自動化できる組込ソフトウェア「Handover Toolkit」を開発し、提供を開始すると発表した。

同ソフトウェアを組み込んで、機器間の無線接続の自動化や、アプリケーションの便利な利用を実現するプラットフォームを、“CROSS YOU”(クロスユー)と名づけ、広く提案していくとしている。

従来、Bluetooth機能等を搭載する機器間で、データの転送をする際には、機器のメニュー画面からBluetooth機能の選択や接続先機器の検索・選択など、煩雑な操作と設定を事前に行う必要があった。“CROSS YOU”の環境に対応した機器であれば、機器同士を「タッチ」するだけで、機器間の無線接続に必要な情報をFeliCaの通信機能で瞬時に交換し、接続設定および機器間の認証処理を自動で行うこと(無線接続認証機能)やアプリケーションの自動起動などが可能となる。その結果として、ユーザーは機器同士を「タッチ」するだけで、機器に搭載するBluetooth等の無線通信を開始し、アプリケーションを簡単に利用することができる。

第一弾として、“CROSS YOU”の無線接続認証機能がNTTドコモに採用され、2009年夏モデルの携帯電話から“iアプリタッチ”というサービス名称で搭載される。“iアプリタッチ”搭載の携帯電話同士を「タッチ」するだけで、Bluetooth通信の接続を完了し、iアプリ“いっしょにデコ”によって携帯電話のBluetoothを使って友人同士で写真を共有し、二人が同時にデコレーションすることができる。

さらに、“CROSS YOU”を採用している機器間では、接続履歴の交換・保存機能、BluetoothやWi-Fiなど複数の無線が搭載されている場合、最適な無線を選択する機能も実現できるため、今後は、携帯電話に加え、カーナビゲーションやパソコンなどの機器に向けても採用を推進していくほか、今回対応したBluetoothに加え、Wi-Fiや次世代高速無線通信などへの対応を検討していくとしている。

<コメント>
Bluetoothの接続に必要となる認証にFeliCaを利用するのは興味深い。第一弾はお遊びツールだが、オーディオコンテンツのやりとりなどもできると面白いのではないか。ただ、このためにパソコンや携帯電話以外の携帯プレーヤーなどにFeliCaを搭載するとは考えづらい。また、Bluetoothの認証はそれなりに簡単になっているため、本当に必要とされるのはWi-Fiなど認証のキーが長い規格向けになるのではないだろうか。

関連リンク:ソニーの発表リリース

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