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ビクターとケンウッド、ホームオーディオ事業を統合

JVC・ケンウッド・ホールディングスは、完全子会社である日本ビクターとケンウッドのホームオーディオ事業に関して、国内外の販売を除く、企画、技術、マーケティング、品質保証、生産等の機能を2009年7 月1 日付でビクターに統合することを決定したと発表した。

ビクターとケンウッドでは、長期的な市場縮小傾向の中で、両社の課題であるオーディオ事業に対して、2008年10月の統合以来、さまざまな形で構造改革を進めている。

具体的には、ビクターでは、国内向け、海外向けそれぞれの不採算モデルのラインアップを大幅に削減しながら、ウッドコーンシステムなどの高付加価値型事業構造への転換をはかることにより、収益改善に取り組んできました。また、海外ではホームシアターシステムの拡販をはかるとともに、ミニコンポなどはアウトソーシングやODMによる外部調達比率を高めてきた。

また、ケンウッドでは、すでに不採算機種・販売地域の絞り込みを完了し、2008年12 月にオーディオ事業を分社化してケンウッド・ホームエレクトロニクスを設立し、商品企画・設計・販売に特化したファブレスな体制へと移行している。

これらの構造改革の結果、両社のオーディオ事業の収益性が改善し、2010 年3 月期の黒字化に向けての目途をつける見通しがついたとしている。

今回の事業統合により、ケンウッド・ホームエレクトロニクスの持つ機能のうち企画、技術、マーケ
ティング、品質保証等の機能をビクターのオーディオ事業を統括するAV システム事業部に統合し、今後はAV システム事業部でビクター、ケンウッド両ブランドの事業企画、開発・設計、商品企画、マーケティング、品質保証等を行う。

なお、販売に関しては、国内販売のうち、主要取引先との商談機能については、従来通りビクターブランドはビクターAV システム事業部が担当し、ケンウッドブランドはケンウッド・ホームエレクトロニク
スが担当する。また、店舗営業業務(リテール)に関しても、両社のもつ販売網や組織の活用、効率化を図っていくとしている。
海外販売に関しても、現在両社がオーディオ事業を積極的に展開している欧州では、従来通り両社の海外販売会社が各ブランドの商品の販売を行い、その他の地域に関しては両社の販売ルートの相互活用等を進める。

また、生産に関しては、今後はビクターのマレーシア工場生産に集約していくとともに、アウトソーシング先の共有化を進めていくとしている。

<コメント>
ケンウッド、ビクターのいずれも以前は携帯オーディオプレーヤーをラインナップしていたが、実質的に撤退の状態になっている。中でも、ケンウッドはマイスター品質の高級路線を打ち出し、差別化を図っていただけに、そうした企画や技術がどのように扱われていくのか興味深いところではある。

関連リンク:JVC・ケンウッド・ホールディングスの発表リリース(PDF)

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