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OESF、Androidの組込みシステム向け拡張プラットフォームのロードマップを発表

Open Embedded Software Foundation(OESF)は、GoogleのOpen Handset Alliance が推進する携帯向けオープンソースプロジェクトであるAndroidをベースに、情報家電やセットトップボックス、ビジネスフォン、車載機器、医療機器などの組込みシステムに必要なソフトウェアの追加・修正を行い、その成果をOESF Embedded Master (EM)ディストリビューションとして公開すると発表した。

OESFはAndroid をベースとした組込みシステムの開発、構築等の事業に携わる企業により2009年3月に発足。以来、設置された各ワーキンググループがその活動を活発化させており、それらのワーキンググループの活動成果を集約し、さらに組込みシステム共通のコンポーネント等を追加することにより、組込み機器向けのAndroidディストリビューションとして最適なプラットフォームをオープンソースで提供するもの。

ディストリビューションに搭載される拡張機能としてはIP電話、デジタルテレビ、高品位映像再生、DLNA(Digital Living Network Alliance)、Bluetooth、リモコン、ポインティング・デバイス、有線ネットワーク、家電向けユーザー・インタフェースなどが予定されている。

まず、AndroidベースバージョンをAndroid1.5とした最初のバージョン(EM1)を2009年11月にOESF会員企業向けにリリースし、一般向けには2010年2月に公開する予定。また、開発したソフトウェアは原則としてApache2.0のライセンス契約に従い、無償のオープンソースとしてインターネット上で入手可能とする。

その後、Android2.0へのベースアップ及び更なる機能拡張版を進めたバージョンをEM2として2010年夏までにリリースする計画。

<コメント>
AndroidはGoogleが開発したLinuxベースの携帯電話向けプラットフォーム。組み込み向けにはすでに組み込みLinuxがあって利用もされているが、ライセンス上メーカー独自の拡張をフィードバックしなければならず、機能的な差別化が難しかった。今回の発表からは、Androidを利用することでそうした制約の解決を図っているものと見られる。

関連リンク:Open Embedded Software Foundationの発表リリース

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