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東芝、モバイル燃料電池を発売

東芝は、ダイレクトメタノール方式を採用した、携帯電話などのモバイル機器向けの燃料電池「Dynario(ディナリオ)」を商品化し、直販ウェブサイト「Shop1048(ショップトウシバ)」経由で、2009年10月29日から3,000台限定で発売すると発表した。専用の燃料カートリッジも同時に発売する。

ダイレクトメタノール方式は、メタノールを燃料として発電する燃料電池の方式のひとつ。

Dynarioはリチウムイオン電池とのハイブリッド構造を採用し、専用燃料カートリッジから燃料を注入することにより発電を開始し、モバイル機器へ電気を供給することができる。出力はDC 5V、400mA。

専用燃料カートリッジの容量は50ミリリットル。燃料注入時間は約20秒で、1回燃料を注入すると携帯電話を約2回充電することが可能となる。

東芝では、燃料に高濃度メタノールを使用する技術を開発し、燃料電池、燃料カートリッジの小型・軽量化を実現。さらに、メタノールを少ない液量で発電できる独自のセル技術とともに、燃料をより均一に、かつ安定して発電部へ供給する機構の採用および自社開発の内蔵マイコンによるきめ細かな制御を行い、出力の安定化、信頼性の向上を図っているとしている。

Dynarioの外形寸法は約150mm(幅)×74.5mm(高さ)×21mm(奥行)(スタンド収納時)、質量は約280g。

<コメント>
携帯プレーヤーがバッテリーで駆動する以上、充電は必ず必要となる。外出先でのバッテリー切れとなった場合の対処は以前から指摘されてきたもので、燃料電池もその解のひとつ。ただ、決して小さくはない燃料電池を持ち歩くのはイメージしにくい。最終的な形態は燃料電池の携帯プレーヤーへの搭載だろうが、その前に高濃度メタノールの取り扱いなど様々な懸念材料を洗い出すためのテストケースと言えるだろう。

関連リンク:東芝のリリース発表

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