トップページ»技術情報»ミリ波を使う次世代高速無線規格「WiGig 1.0」の仕様が完成

ミリ波を使う次世代高速無線規格「WiGig 1.0」の仕様が完成

ミリ波を使う高速ワイヤレス技術の統一規格策定団体Wireless Gigabit Alliance(WiGig)は、正式仕様として「WiGig 1.0」が完成したと発表した。

WiGigは60GHzのミリ波帯を使い、最大データ伝送速度は7Gbps以上、MAC層は現行無線LANと共通のため、IEEE802.11a/b/g/nと後方互換性のある機器を実現しやすいとしている。

パソコンとパソコン周辺機器の接続、またHD映像をやりとりする薄型テレビやモニタ、プロジェクターでの利用を想定し、伝送距離は約10mで、ビームフォーミングを盛り込むことで伝送路環境の変化に対応できるとしている。

メンバー企業によるレビューを経て、2010年第1四半期(1~3月期)には公開される見込み。

正式仕様の策定を発表したのに合わせて、新たな会員企業が4社加わったことも明らかにした。主導企業グループ(Board of Directors)に米NVIDIA、コントリビュータ企業として米AMD、韓国SK Telecom、中国TMCが加盟した。

WiGigは、米Intelを中心に米Broadcom、米Atheros Communications、米Marvell社など無線LANチップ大手が主導しており、ほかにもMicrosoft、フィンランドのNokia、米Dell、韓国Samsung、NEC、パナソニック、東芝などが加盟しており、新たに4社を加えて30社となっている。

<コメント>
こちらの規格は無線LANの後継と位置づけられているが、用途はやはりHD映像メインということで、Wireless HDや、先頃規格が策定されたばかりのWHDIなど、同様の規格が乱立している印象を受ける。ただ、加盟企業の顔ぶれはかなり重なっており、ある程度の棲み分けや統合は想定されているのかもしれない。

関連リンク:Wireless Gigabit Allianceの発表リリース

【広告】

コメント&トラックバック

トラックバックURL:http://www.emd.gr.jp/2009/12/11/1140/trackback/