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村田製作所、ワイヤレス電力伝送システムを開発

村田製作所は、ワイヤレスで電力を供給できる電界結合方式の電力伝送システムを開発したと発表した。

電界結合方式とは、送電側と受電側に電極を設置し、電極間に発生する電界を利用してエネルギーを伝送する方法。開発事例の多い電磁誘導方式では、充電ポイントから少しずれると充電できなくなるという課題がある。

村田製作所では、電界結合型のワイヤレス電力伝送技術を持つTMMS 社の技術を用いて、ワイヤレス電力伝送システムをTMMS社と共同で開発。これにより、充電ポイントを気にせず、充電を行うことが可能となる。

特徴としては、1つの充電台で複数種の電子機器への充電が可能であり、伝送部の発熱が少ないため、機器への影響を軽減でき、電力伝送のインターフェースとなる電極部が非常に薄く形成できるため、機器への組み込みが容易としている。

伝送電力は1~10W、伝送効率はワイヤレス伝送部のみで90%以上。

2010年秋量産開始を目標とし、月産1万台からスタート。量産ターゲット価格は月産10万個受注時で送、受電モジュール合わせて980円としている。

<コメント>
ワイヤレス電力伝送技術については以前からいくつか発表されていたが、ようやく実用に向けたものが出てきた印象。当初は低電力という制約があり、ワイヤレスにすることのメリットの大きさから、携帯プレーヤーは導入の最右翼と見られる。ただ、有線方式をまったく廃したモデルが出せるかどうかは、この技術の信頼性にかかっているだろう。

関連リンク:村田製作所の発表リリース

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