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ソニー、350Mbpsの転送速度を実現したTransferJet対応LSIを開発

ソニーは、スマートフォンなどのモバイル機器向けに、350Mbpsの転送速度と業界最高の受信感度を実現し、低消費電力化やセットの部品点数削減・小型化にも貢献する近距離無線通信技術「TransferJet」(トランスファージェット)規格対応LSI『CXD3271GW』を開発したと発表した。

このLSIは、ホストインターフェースとして高速なSDIO3.0(UHS-I)に対応するとともに、デバイスドライバなども新設計することで、転送速度が「TransferJet」規格の理論上の最高実効速度375Mbpsに迫る350Mbps以上となり、高速で快適な通信環境を実現した。

また、ソニー独自の高速伝送技術と、広帯域RF-CMOS技術により、「TransferJet」規格値-71dBmを上回る受信感度-82dBm(Rate65受信時)を実現し、機器間の安定的な通信を可能にしている。さらに従来外付け部品であった、RFバラン、送受信RFスイッチ、LDO、OTP-ROMをLSIに内蔵したほか、マルチリファレンスクロックに対応することで、専用の外付け水晶発振器が不要になり、搭載機器の部品点数や実装面積の削減、および低消費電力化に貢献が可能となっている。

また、Android機器への搭載を容易にするために、これまで開発者向けとして提供してきたLinux版ソフトウェアディベロップメントキットに加え、Android版ソフトウェアディベロップメントキットも提供するとしている。

外形寸法は6mm×6mm×0.72mmで、96端子の「WFLGA」パッケージ封止する。

出荷時期は2012年8月で、サンプル価格は500円。

<コメント>
デジタルカメラやパソコンの一部に搭載されているTransferJetは、ケーブルを接続せずにデジタルコンテンツを高速にやりとりできるという分かりやすいメリットがあるにも関わらず、さほど普及が拡がっていない印象も受ける。今回のLSIにAndroid向けのSDKが用意されることで、スマートフォンやタブレット端末への搭載も期待される。そうした開発へのサポートによりオーディオコンテンツの取扱なども増えていくことを期待したい。

関連リンク:ソニーの発表リリース

 

 

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