3.システム構築のための留意点
 
実際にシステムを構築する場合、すべてを自分で行うことは困難です。特に事業として考えた場合は専門の業者に委託する方が無難でしょう。
そこで業者の選定が必要になってくるわけですが、なかなか判断は難しいものです。ここでは業者の選定で失敗しないためのポイントを紹介します。
 
●SI(システムインテグレーター)
最近ではSIPSや総合コンサルタントなど様々な呼ばれ方をしますが、建設業界で言うところのゼネコン(小規模であれば設計事務所)に当たります。 サービスの全体像とニーズを把握し、技術的な検討を含めた大枠の設計図を引き、下請けに当たる各事業者を選定、実際の構築作業に入ってからは作業の進行状況を把握しトラブルの調整を行います。
判断基準としてはもちろん実績も大事ですが、人的要素は最も重要です。特にプロジェクトマネージャーと呼ばれる全体の責任者とのコミュニケーションはプロジェクトの成否を左右します。 ニーズを的確に把握できるか、トラブルに対して迅速に対応し報告できるか、などが判断基準になるでしょう。こうしたコミュニケーションが取れていないと 出来上がったシステムが結局思っていたものと違ってしまったり、完成期日間近になって大きなトラブルが露見するといった事態になってしまいます。
実績として判断するのであれば音楽配信に関するシステムを構築したことがあること、もしくは余程信頼できる人物を選定することが必要でしょう。
 
●システム設計
実際のシステムの設計は上記のSIが行いますが、全く任せっきりというのも不安があります。見積もり時などに確認するポイントだけ挙げておきます。

・必要となるサーバは揃っているか。
  前ページに挙げた機能を持つサーバが必要とするだけきちんと揃っていることを確認しましょう。
・実際の業務に耐えられるか。
  理想的にはこれらのシステムはすべて2重化し、万一のトラブルの際にもユーザーに不便をかけない方策を採ることが必要です。 また、事業がスタートしてからもシステムに対する小さなアップデートは頻繁に発生します。その都度ユーザーにサービス停止の案内を告知していくのは大変です。 それぞれを2重化しておけば片方ずつ作業を行えますのでサービスをストップする必要が無くなります。 その際には複数台のサーバが効率よく作業を分担できるようにロードバランサー(負荷分散装置)を使うことが必要です。
・セキュリティ対策は取られているか。
  ファイアウォールなどの外部からの侵入を防ぐ対策も必要です。特に顧客情報などを扱う上ではセキュリティ対策がユーザーに対しての信頼感に直結します。
・完成後の運用設計まで考慮されているか。
  完成した後、誰がどこでどういった作業をするのかといった業務フローが描けている必要があります。実作業する側に立って業務的コスト的に無理はないかの確認をすることができます。

 限られた予算の中では必要とされる機能を省いたり、安全対策を怠ったりと言ったことも少なくありません。必要な機能とコストについては妥協せずに調整することが必要です。
 
●データセンター(iDC)
構築したシステムを自社内に置くことは今ではまれになっています。理由としては安定した動作を保証すること、広帯域の回線の確保が難しいからです。 最近ではデータセンターと呼ばれる場所にシステムを置くことが一般的になっており、他業種からの参入も含めて業者も多くなってきました。
選定基準としてはどうしても場所代ばかりに目が行ってしまいがちになります。実際、そうした傾向から倉庫業などからの参入も増えています。 ただ、最も重要視したいのは運用体制です。24時間365日の監視体制はもちろん、トラブル時の対処はどのレベルまで可能か、といった面です。 最近では監視要員となるべきエンジニアの人数が少なく、体制が疎かになっている業者も増えてきています。 もちろん、電源周り、回線周り、物理的なセキュリティ体制といったインフラ面の充実は最低限必要です。
また、データセンター側が用意したサーバでなければ対応できないという業者も増えています。 レンタルサーバと呼ばれ一般的な用途であれば格安で提供されることでメリットもあるのですが、音楽配信のような事業にはレンタルサーバでは対応し切れません。 顧客側が用意したシステムの持ち込みを意味するコロケーションサービスに対応していることが重要です。
 
ここに挙げた以外にも決済手段は何を使うか、配信技術は何を使うか、サイトの画面デザインは格好良いものができるか、などありますが、これらは皆SIとの話の中で詰めていくものです。 もし、決済手段や配信技術、サイトデザインに最優先の希望があるのであれば、そちらの業者から適当なSIを紹介してもらうのも良い判断でしょう。 その場合は、ある程度自社内でプロジェクトマネージャーに当たる役割を担う必要があります。
これらを踏まえて、実際のサービス提供会社のページをご覧下さい。
 
←2.「必要になる機能」
 
ビジネス情報↑


Copyright©2000-2001 EMD.GR.JP All rights reserved.