サービスが決定したら、次は必要になる機能を確定させます。以下に機能をサーバーという切り口で並べてみます。音楽配信に限ら
ず、インターネット上のECサイトでは当たり前と言われるようなものもありますがご了承下さい。 |
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●Webサーバ |
一般のインターネットサイトでも必ず必要になるのがWebサーバーと呼ばれるものです。これはユーザーからのリクエスト(ブラ
ウザでURLを指定するなどの行動)に応じて、HTMLなどユーザーのブラウザで表示できるデータを送る役割を持っています。 |
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●アプリケーションサーバ |
ユーザーからのリクエストに応じて各データベースとのやりとりなどを行うのがアプリケーションサーバです。簡単なプログラム
動作であればWebサーバで処理することも可能ですが、ある程度以上の機能にはアプリケーションサーバを構築することが望まし
く、ビジネスモデルの柔軟性や自由度という点ではサーバマシンも別 にした方がいいでしょう。 |
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●データベースサーバ |
楽曲データを管理するデータベースサーバはアプリケーションサーバからのリクエストに応じて該当する楽曲をファイルサーバか
ら探し出し、速やかにユーザーへ配信することが求められます。サービス内容によっては売上データや顧客データといったものを
管理する機能も必要になります。 |
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●ファイルサーバ |
楽曲ファイルを格納し、ユーザーに対して配信を行います。楽曲ファイルは大変大きいために他のサーバと比べて余裕をもった記
憶装置を用意する必要があります。また、楽曲数の増大が見込まれる場合には記憶装置やサーバそのものの増設などの要求に速やかに応じることがで
きるようなファイルシステムの設計が必要です。 |
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●ファイナンシャルサーバ |
商用ビジネスとしてユーザーに課金を行うのであれば、ファイナンシャルサーバが必要になります。ユーザーに提供する決済手段
に応じて異なる決済機関に対し、決済情報の認証を行います。 |
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●ライツサーバ |
著作権保護を施すのであれば、ライツサーバが必要になります。これはユーザーが購入する楽曲に応じて、その楽曲ファイルを利
用するための認証キーを発行するものです。すべての楽曲に対する認証情報(価格、有効期限、有効再生回数など)を管理し、有
償サービスにおいてはファイナンシャルサーバとの連携を必要とします。 |
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●オーサリングサーバ |
楽曲ファイルの作成を自ら行うのであればオーサリングサーバが必要です。元の音源からデジタル化、圧縮、「電子透かし」方式
による管理情報の埋め込み、「コピープロテクト」方式による認証情報を含めたパッケージングと呼ばれる行程があります。楽曲
数の増大が見込まれる場合は作業の軽減を図るためにシステムの自動化を考慮すべきでしょう。 |
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●業務サーバ |
商用サービスにおいてはデータベースサーバで管理された売上データから実際に経理業務を行うための業務サーバが必要になりま
す。売上が少ない段階ではすべて伝票を紙に打ち出して足し算しても構いませんが、もとより単価が低いビジネスですので当初か
ら省力化を図っておくべきでしょう。 |