シャープと米SOMA Networks,Inc.は、無線でブロードバンドインターネットと音声サービスを同時に提供できる、次世代ホームネットワーク機器群を共同で開発することで合意したと発表した。
SOMAは、W-CDMAベースの無線アクセス技術を利用した「Amosphere」という固定無線アクセスのためのアーキテクチャーを提唱している。
Amosphereの基地局用設備「NPM(Network Port Manager)」は半径3〜5マイルをカバーし、IP技術の採用により1ユーザーあたり最大12Mbpsのインターネット接続と通信会社並みの音声品質の電話サービスを提供できるとしている。
一方、ユーザー側にはUSB、Ethernet、アナログ電話ポートなどの端子とともに、DHCPやNAT、パケットフィルタリングなどブロードバンドルーターとしての機能も備えた「SOMAport」というゲートウェイ機器が提供され、PCやアナログ電話機などの家庭内ネットワーク端末を接続する。
このAmosphereは、PtoPにも似た分散型コンピューティング技術を適用したシステムを実現しており、交換機等の設備が不要となっている。
そのため、通信事業者はSOMAの技術を利用することにより、比較的安価にインフラを構築でき、加入者数の増加への対応や、課金を含む顧客管理にも容易に対応が可能と期待されている。
なお、利用する無線帯域は現在、1.9GHz帯、2.5GHz〜2.6GHz帯に対応しているほか、3.5GHz帯などへも対応する予定としている。
SOMAportは現在、SOMA自身が開発しているが、今回の合意に基づきシャープは得意の液晶技術や、このネットワーク商品に不可欠なデジタル技術、無線技術、小型化設計技術、生産技術、量産技術に加え、コンシューマ市場における豊富な経験を生かし、北米市場に向け2003年度を目標にホームネットワーク機器を商品化する予定としている。
<コメント>
新たなラストワンマイルを補完する技術として一部で注目されていたSOMA。日本企業の得意とする製品化技術により、ブロードバンドインフラの一翼を担う可能性が出てきた。
関連リンク:シャープの発表リリース
SOMA Networksの発表リリース |