2002/03/29
物質・材料研究機構、安全性を高めたリチウムイオン電池を開発
 
 独立行政法人物質・材料研究機構の物質研究所は、無機固体電解質を用いた全固体型リチウムイオン電池の原型開発に成功したと発表した。

 リチウムイオン電池は高エネルギー密度により携帯機器などの電源として広く普及しているが、リチウム塩を溶解した電解質が用いられている有機溶媒が可燃性の物質であるため、その安全性の向上が課題となっていた。

 今回、開発された全固体型リチウムイオン電池は、既存の有機溶媒電解質に代えて不燃性の無機物質である固体のイオン伝導体(無機固体電解質)を用いており、リチウムイオン電池から可燃性の物質をすべて取り除くことが可能となり、安全性に関する課題を根本的に解決することができる。

 また、正極材料に二酸化コバルトリチウム(LiCoO2)、負極材料に黒鉛を用いており、この電極材料の組み合わせは、市販のリチウムイオン電池とまったく同じであり、その結果高エネルギー密度化が期待できる。

 今後、この全固体型電池の実用化に際して課題となる電解質層の薄型化を進めていくとしている。

<コメント>
長寿命かつパワフルなバッテリーとのイメージのあるリチウムイオン電池だが、回路のトラブルによる発火といったリスクもある二律背反の印象だった。それを解決する技術の開発はより安全な製品の実現に大きな期待を抱かせる。

関連リンク:物質・材料研究機構の発表リリース(PDF)
 
 
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