04/02/12
NTT、切手大で1GBを越えるメモリ媒体を開発
 
 日本電信電話(NTT)は、プラスチック樹脂媒体に大容量のデータ記憶を可能とする積層導波路構造をもった薄膜ホログラムメモリ方式の研究開発の成果として、100層で1GBの記憶が可能な切手サイズの媒体「インフォ・マイカ」、および手のひらに載る小型データ読み出しドライブの試作に成功したと発表した。

 インフォ・マイカ(Info-MICA:Information-Multilayered Imprinted CArd)は、「薄層ホログラム原理」と「積層導波路構造」を用いたプラスチックメモリ。

 インフォ・マイカの特徴は、以下の5つが挙げられている。
  1.媒体が極めて高い記憶密度を持つ
  2.ドライブが小型低消費電力
  3.低コストでの媒体大量生産が可能
  4.媒体偽造が極めて困難
  5.媒体のリサイクルが可能

 今回試作した試験用媒体サイズは、25mm(W)×25mm(D)×2mm(T)。同様にデータ読み出しドライブは、88mm(W)×37mm(D)×22mm(H)の手のひらサイズ。

 インフォ・マイカは“薄膜ホログラム原理”に基づいているため、読み出しドライブの光源として汎用半導体レーザがホログラムメモリとしてはじめて利用できるようになり、小型で安価な読み出しドライブの構成を可能とした。

 また、媒体も安価な汎用プラスチック材料がはじめて利用できるようになり、CDやDVDと同様に原版転写プロセスによる媒体の低コストでの高速大量生産を可能としている。

 NTTでは、メーカー各社と協力の上、2005年中に切手サイズで記憶容量1GBの読み出し専用メモリ(ROM:Read Only Memory)として、インフォ・マイカの製品化を目指すとしている。量産時のコストは、ドライブが数千円、媒体が100円〜200円と想定している。

 なお、インフォ・マイカ普及活動の一環として、すでに国際レコード産業連盟(IFPI: International Federation of Phonographic Industry)主催の技術サミットや日本レコード協会(RIAJ: Record Industry Association of Japan)主催のTechno-Legal Forumなどを通じて、5大レーベルを始め日米のレコード会社のメンバーに説明し、音楽メディアに用いた場合の意見交換を行ったことを公表している。

 また、将来は映画の記憶も可能な10GB以上の読み出し専用メモリの商品化も目指すとしており、顕微鏡を用いた光学定盤上での媒体検査ではSDメモリカード大で25GBに相当する記録密度を達成していることも明らかにしている。

<コメント>
プラスチック媒体でありながら回転機構を必要としない大容量メディアは明らかに半導体メディアがターゲット。読み出し専用であることはマイナスだが、逆にコンテンツ保護の立場からは望ましく、生産コストも十分に安ければ見込みは高い。今後のコンテンツ記録メディアのダークホースとして期待される。

関連リンク:NTTの発表リリース
       インフォ・マイカの情報サイト
 
 
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